東洋医学の中でも特に中国医学を代表する古典的な理論に基づいている鍼灸治療が、しんきゅうもしくははりきゅうと呼ばれる治療法です。このうち体にある経血や経路に専用の鍼を刺して刺激する鍼治療は、成人の毛髪ほどの細さの鍼を使用しています。鍼灸治療では注射針や裁縫用の針を思い浮かべる人も多いのですが、そんなに太い鍼を鍼灸で使うことはありません。しかも注射針のように先端が尖っていない特殊な角度になっているため、刺した時に痛みを感じることがないのが特徴です。近年では鍼灸治療用の鍼を消毒・滅菌して使うところは少なくなっており、ほとんどの鍼灸院がディスポーザブル(使い捨て)の鍼を使用しています。安全性が高く、安心して施術が受けられるとして、若者から高齢者まで幅広い年代に受け入れられるようになりました。灸についても火傷の痕が残らないようにできるものと、もぐさに火をつけて直接肌に乗せて熱を感じることができるものがあり、特に女性には痕が残らない施術がおすすめです。